ダフニスとクロエ 第2組曲

モーリス・ラヴェル/trans.山澤洋之

原作は、2世紀から3世紀頃の古代ギリシャの作家ロンゴスの小説。
ロシアのバレエプロデューサー・ディアギレフの依頼により作曲され、1911年に全曲が完成しました。

バレエは3部で構成されており、今回演奏する「第2組曲」は、第3部の曲になります。

少年ダフニスと少女クロエの出会いから、クロエが海賊にさらわれ、ダフニスがパンの神に祈るまでが第1部。

第2部では、海賊の陣営で脱出を試みるも失敗するクロエ。そこにパンの神の巨大な幻影が現れ、海賊たちが退散していく様子が描かれます。

第3部は3つの曲から成り立っています。「夜明け」の中で、再会を歓ぶダフニスとクロエ。そして「パントマイム」では、パンの神とシランクスの物語が語られます。この物語はパンフルートにまつわるもので、フルートが印象的に多用されます。最後には「全員の踊り」が熱狂的に繰り広げられ、終演を迎えます。

ラヴェルの世界、吹奏楽の表現、お楽しみください!

『ダフニスとクロエ』聴きどころ?

ミュージカル「オペラ座の怪人」

アンドリュー・ロイド・ウェバー/arr.ヨハン・デ・メイ

原作は、フランスの作家ガストン・ルルーが1909年に発表した小説。ミュージカルは、1986年にウエストエンドで初演され、1988年にはトニー賞のミュージカル作品賞を受賞しました。

舞台はパリのオペラ座。
コーラスガールのクリスティーヌは、主演女優に降りかかるアクシデントをきっかけに主役のチャンスをつかみます。舞台は大成功。幼馴染のラウルとの再会を果たします。

歌が上達したのは「音楽の天使」のレッスンのおかげだと言うクリスティーヌでしたが、「音楽の天使」というのは、実は姿を隠しクリスティーヌに想いを寄せる怪人・ファントムでした。

その後も、あらゆる手段でクリスティーヌを手に入れようとするファントム。最後にはクリスティーヌを地下の隠れ家に連れ去り、助けにきたラウルを捕らえます。自分の愛を受け入れてラウルを助けるか、断ってラウルを見殺しにするか迫るファントム。

クリスティーヌがとった行動は・・・。
そして、ファントムが残したものとは・・・。

様々な愛の形が、深く胸に迫るミュージカル。

それぞれの胸の内を表現したアンドリュー・ロイド・ウェバーの作品を、ヨハン・デ・メイの吹奏楽版でお送りします。お楽しみに!

ダンス・ムーブメント

フィリッブ・スパーク作曲

アメリカ空軍バンドの委嘱で1996年に作曲されました。
曲は4つの楽章から構成され、切れ目なく演奏されます。

Ⅰ. Ritmico
Ⅱ. Molto vivo (for the Woodwinds)
Ⅲ. Lento (for the Brass)
Ⅳ. Molto ritmico

第1楽章は、ラテンアメリカ音楽の色彩を出そうと試みられた軽快な楽章。

第2楽章は、木管楽器の為の楽章で、田舎のダンスような牧歌的な世界が表現されます。

第3楽章は、金管楽器の為の楽章で、スパークならではの美しい響きが広がります。

第4楽章は、バーンスタイン作曲の「ウエストサイドストーリー」に影響を受けた楽章。シリアスな曲調を経て、輝かしい終盤に向かいます。

吹奏楽には珍しくチェロも用いられた技巧的にも難易度の高い大曲。
たくさん練習しています!

ソング・アンド・ダンス

鈴木英史 作曲

佼成出版社のCD「ジャパニーズ・バンド・レパートリーVol.5」のための委嘱作品として1995年に作曲され、2010年に改訂されました。今回演奏するのは、2010年版です。

曲は3つの部分から構成されています。

Ⅰ. Prelude, Antiphonal call Ⅰ
Ⅱ. Songs and Dances
Ⅲ. Postlude, Antiphonal call Ⅱ

アンティフォナとは、2つに分かれた合唱が交互に歌う手法で、元々はキリスト教の礼拝で詩篇の前後に歌われていたものでした。

1曲目と3曲目は、そのタイトル通り、各パートが2つに分かれてお互いを呼びかわします。
そして2曲目は、切々とした「歌」の部分と、躍動感のある「踊り」の部分が繰り返され、次の曲へと展開していきます。

2つのパートが様々な響きを作りながら呼応する様子をご堪能ください。

『ダフニスとクロエ』聴きどころ?

この土日、北総シンフォニックウインドは合宿でした。
練習に飲み会に、毎回のことながら充実した時間を過ごしてまいりました。

曲の練習も進んでいます。
これから演奏会までの間、内容や曲についてなど、少しずつご紹介していきたいと思いますので、ぜひお付き合いくださいね。

というわけで、まず最初にお伝えしたいのが『ダフニスとクロエ 第2組曲』の編曲について。

こちらの編曲、当団の芸術監督・山澤洋之氏によるものです。

オーケストラから吹奏楽への編曲はいくつもありますが、合唱部分も表現した、こだわりの編曲。

『ダフニスとクロエ 第2組曲』のうち、「夜明け」「全員の踊り」は、これまでコンクールで演奏したことがありますが「パントマイム」は初公開です。

バレエやオーケストラで予習してから聴くもよし、まったく何も知らずに聴くもよし。

いずれにしてもラヴェルの複雑で魅惑的な音色が吹奏楽の世界で表現され、きっと引きこまれることと思います。ご期待くださいね。